あさMiniこくレポ「神戸市のニュースから地域活性化を学ぶワークショップ」(第2回)

神戸市のニュースを取り上げて、地域活性化に関する議論を行っていくMiniこくり「神戸市のニュースから地域活性化を学ぶワークショップ」。第2回目は「神戸市、ビームスと協力 首都圏で地場産業PRへ」というニュースを取り上げて、神戸市の活性化を達成するためにはどのようなことに留意しなくてはならないかを議論していきます。
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この会話の前提となる部分として、①「地域活性化の成功」とは何か?、②なぜこのような取り組みが行われるのか?、という2点を確認しました。まずそのことについて少し触れます。

まずは①、地域活性化の成功ということについて。

神戸市がこういったことを行うことの目的は、地域の活性化を達成することであることは容易に想像できます。この「地域活性化」という言葉、意味が非常に曖昧であるため、利用するときに注意が必要です。

Miniこくりを運営しております株式会社ホジョセンでは、地域活性化を「お金を地域の外から稼ぐこと(移出力)と、お金を地域内で循環させ、地域外への流出を防ぐこと(循環力)」の2点から考えていまして、これらが長期的に達成されることを地域活性化の成功としています。神戸市はこういった状態を目的としていく必要があるでしょう。

次に②、なぜこのような取り組みが行われるのか?ということです。
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自由な意思決定が可能な団体と別の団体が協力して何かを行うというときは、「双方が自身にとって利益があると考えている」からこそ、行われるということに留意しなければなりません。どちらか片方のみにしか利益がないのであれば、こういった協力事業は行われません。

両者ともに利益が見込めている、と言えども、その中でイニシアチブを握っている方があることも往々にしてあることでしょう。そのあたりに関しても事例を精査していく中で、明らかにしていきましょう。

それではこういった2点の考え方に基づいて、それぞれの側から見た成功した理想像について考えてみることとします。Miniこくりの中では以下のような理想像が挙がりました。

◯神戸市
目的:神戸の地場産業に対して販売チャネルを斡旋することによって、東京での継続的な地場産品の販売に結びつけ、地域企業の収入増を達成する。
ビームスを訪れるような若年層に対して神戸市の地場産品のPRを行い、販売数の向上につなげる。

◯ビームス
目的:生洋菓子や日本酒の販売を行うことで、「ライフスタイルからカルチャーまでトータルで揃う」というようなブランドイメージをつける。
ビームスの事業「BEMS JAPAN」をより充実したものにする。

注目すべき部分は、ビームスがこのような自治体との連携を、佐賀県など様々な自治体で行っているということでしょう。つまり、ビームスにとって神戸市は、幾つかある自治体の中の選択肢のひとつであると言えます。

こういったことから、イニシアチブはビームスにある、ということがわかりますね。参加する自治体は、自身の自治体だけではなく、全国的な自治体においてこういったことが行われていることを意識していく必要があります。

その一方で、神戸市(及び様々な自治体)にも「ビームス」というチャネルに置いてもらえる目立つメリットが2点あります。
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まず、それぞれの商品(食料品から衣料品、嗜好品まで)をまとめて置いてもらえるということが挙げられるでしょう。神戸市としては、それぞれのジャンルの商品ごとに様々な小売店に交渉する必要がない、ということです。

それぞれの商品を置いてもらえる場として他にもGMSなどが挙げられますが、GMSよりもビームスの方がはるかに強いブランド力を持っています。こういった現状を踏まえれば、自治体がビームスに頼りたい気持ちもよく分かります。

次に、ビームスは若者向きに強みがある、ということです。ビームスのイメージについて、Miniこくりの中で議論してみました。すると…

  1. 大学生が使うようなイメージ
  2. 社会人が見えてくる前の段階のようなイメージ
  3. 若い親子(30歳を超えないくらい)といったイメージ

といった意見が出ました。こういった人たちにとって地場産品を訴求できることは確かに大きいかもしれません。

1点目を満たすと考えられる「蔦屋書店」なども議論に上がりました。しかし、代官山の蔦屋書店は高齢者をターゲットにしています。若者への訴求という部分を考えると、ビームスというチャネルは適切であると思います。
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その上で、Miniこくりでは「継続して」地場産品の売上を上昇させる(=地域活性化につなげる)ためには、より「長期的」な議論も必要だということです。ビームスに出店している間の収入を増加させる、という思考だけにとらわれず、神戸を訪れる人を増加させ、それによって現地で地場産業を消費してもらう、というような思考も重要ではないか、という指摘も出ました。

その部分の議論に入っていく、というところで今日のMiniこくりはタイムアップ。充実した議論になったかと思います。ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。


次回のMiniこくりでも、神戸市のニュースを取り上げてマーケティングの視点から議論していきたいと思います。是非ともご参加ください!
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