あさMiniこくレポ「神戸市のニュースから地域活性化を学ぶワークショップ」(第7回)

神戸で行われている様々な地域活性化に関する取り組みのニュースを取り上げて、取り組みを分析してみる「神戸市のニュースから地域活性化を学ぶワークショップ」の第7回が開催されました。今回は、「神戸イメージ」の一部を支えている「北野異人館」を利用した取り組みを事例にして色々と考えてみました〜。

今日取り上げたニュースはこちら!
北野の異人館が写真スタジオに 旧スタデニック邸!
http://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/201608/0009389311.shtml

公式HPはこちら。
https://www.stadnickphoto.com

・記事の要約
明治20年台に建てられた神戸・北野の異人館「旧スタデニック邸」が写真スタジオとして26日にオープンするようです。

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(写真は北野異人館の一部を構成している、うろこの家です。)

調度品をフランスで調達し、外観や庭のレンガ、内装の床張りやアーチ型扉、ステンドグラスなどは建築当時のまま。庭のヤシの木も樹齢120年以上で、館内の6部屋はそれぞれ異なった雰囲気で演出されています。さらに自然光を生かした撮影などが行われるようです。

それでは今回もこのことについて、Who(誰を対象とした取り組みなのか?)/What(その人たちにサービスを何と認識して欲しいのか?)/How(それらを踏まえて、どのような情報発信を行っているのか?)に分解して考えてみましょう。以下、Who,What,Howの順番で記していきます。

・まずWhoを考えてみる

結婚式の前撮りを考えており、異人館といった神戸イメージに対して良いイメージを持っている結婚前のライフステージにある人々。

神戸に対して「異国情緒のある・おしゃれなところ」といったイメージを持っている人に対して、このようなサービスはとても魅力的なもののように思いますね。

このようなサービスについて魅力的かどうかを聞いてみたところ、愛知県出身の参加者には、それほど響かなかったようですが、阪神間育ちの参加者・明石出身の参加者には、とても魅力的に思ったようです。

・次にWhat

「おしゃれ・異国情緒溢れる」神戸の北野異人館で、大切な写真を撮ることが可能である、ということになるのではないかと思います。

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異人館で写真を撮った、というようなことは、神戸イメージが良い人にとってみれば、とてもうらやましいことですし、「おしゃれだねー」と様々な人に言ってもらえるだけの価値があるものだと思います。

このようなメッセージを発信されると、近くのホテルなどの場所よりも、少し距離があったとしても、神戸の異人館を利用したい、と考える人は多数いるのではないでしょうか。

・最後にHow

先述のイメージを伝えるための公式HPなどはとてもおしゃれな構成になっており、非常に興味深いですね。

・異人館のひとつで商売を行っている
・異人館周辺でのフリー撮影プランがある
・掲載されている写真などのおしゃれさ
・一般店よりも少し高い値段設定
・西洋の人の写真を多く掲載している
…など。

さてさて、それではこの3つの観点からより深くこの事例を考えてみましょう。

「魅力的なプランだよねー。」という言葉が参加者から多数聞かれました。確かに、この時だけはお金をかけたい、よりおしゃれにしたい、と思うような「結婚式の写真」という要素と、神戸の「異国情緒・おしゃれイメージ」とが、非常にかみ合っている・良いイメージを受けるように構築されている、というように思います。

その一方で、さらに写真館の価値を高めるために行えることもあるのではないか、という話が出てきました。最後にそのことについて議論してみます。

すると、大きく分けて3つの意見が出てきました。

・写真技術についての話がされていないこと

普通の写真館の場合、写真技術や子供をなだめる能力、といったところが大きな価値になるはずです。その一方で、この取り組みにおいては、ハコそのものに価値があり、それに魅力を感じて人が集まってくる、という取り組みでしょう。

しかし、集まってくる人は、すでに北野異人館に関して良いイメージを持っている人だと思われます。それゆえに、神戸のおしゃれイメージに関する教育やおしゃれな写真は、最低限でも問題ないのではないか、という意見が出されました。

その代わりに必要なのではないか、という話が出たのが、「高い写真技術」に関する説明です。その人曰く、「撮る人によって、子供の表情が全然違うよ!」とのこと。なるほど、子供をうまく笑わせる技術などは非常に重要でしょうね〜。

古くて名のある写真館が行っている取り組みであることやカメラマンのこだわりなど、撮影する技術に関する情報発信が与えられれば、多くの人にとってさらに魅力的な取り組みにだと思われるのではないかと思っています。

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・結婚前写真を撮る、というところを起点として、子供写真を毎年恒例にする、という考えるべきでは?

一般的なチェーン写真スタジオは、子供が出来る→顧客になるという流れがあることが想定されます。理由は、結婚式の写真などは、もう少し高価なところで撮りたいのではないか、と考えられるのと、毎年などの恒例行事にするためには、ある程度の値段に抑える必要がある、と考えられるからです。

それゆえに、「子供」に好かれる店舗作りが重要になってきており、多くのチェーン写真館で「女の子向けのドレスを大量に集める」などというように、子供に好かれる店舗作りがなされています。

一方でこのような異人館におけるやや高級な写真サービスという取り組みでは、「婚前写真」を取りたいと考えているカップルが対象となります。これは、大人に選択権がある写真撮影であると言えるでしょう。子どもはあくまでついていくだけです。

となると、結婚のタイミングで利用した人に「いいねー!」と思わせることで、今後節目節目の撮影依頼を入手する、という集客プロセスを経ることは想像に難くありません。

つまり、このような取り組みだと、最初に集客すべきなのは大人であり、それは主に結婚式のタイミングである、ということです。それゆえに、より結婚式を中心としたサイト設計をすることなども重要ではないかという意見も出ました。

・始めて使ってもらうための、知名度向上をどのように行うか?

知っていれば使ってみたい、複数回依頼したい、という人は多いと思いますが、最初に知ってもらい、使ってもらうところをクリアする必要があるでしょう。これに関しては、その部分をどのように獲得していくのか、というところでどのような取り組みを今後行っていくのか、というところで今後が楽しみです。

このような話をしている最中にタイムアップ。結婚式とは人生でそう何回も行うわけではない大切なイベントですよね。そういったところに対してしっかりと価値を発信できているのは、すごく良い取り組みだな、と思いました。今後の展開を学ぶのが楽しみです。

次回のMiniこくりでも、神戸市のニュースを取り上げてマーケティングの視点から議論していきたいと思います。是非ともご参加ください!
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